3Dプリンターで柔らかいマスクを作ってみる
初めてのTPUフィラメント
柔らかい素材 TPUフィラメント
以前の記事に書いた「3Dプリントマスク」は3Dプリンターのことがよくわからない中、いろいろと調べながら試行錯誤でなんとか作り上げました。
3Dプリントについて調べていく中でフィラメントにはいろいろな素材があって、所持しているAnycubic i3 MEGA-SはPLA、ABS、TPUの素材に対応していることまではわかっていました。
しかし初めての3Dプリントなので、初心者でも使い勝手が良さそうなPLA素材で進めていたんですが、3Dプリントにもかなり慣れてきた今、そろそろ他の素材にも手を出しても良いかな?と思い、以前から考えていた柔らかいマスクに挑戦しようとTPUフィラメントを購入してみました。
PLAフィラメントは白を買ってあるので、間違えないようにTPUフィラメントは黒にしました。
黒いマスクはかっこいいですからね!
TPUフィラメントというのは、わかりやすく言うと「ほとんどゴムのような素材」です。 といっても、ちゃんと形を保てるくらいの硬さはありますが、とにかくよく伸びます。
3DプリンターにもTPU素材に対応していない製品があるので、気をつけないといけません。
プリントする時の注意点
フィラメントには素材によってプリントする温度が違うなど、特徴と注意点が異なります。
まずは、TPUフィラメントをプリントする時のノウハウを知っておくためにWEBで調べてみたところ、以下の点に注意すれば良さそうです。
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PLAより少し高めの温度でプリントする
PLAは200度でプリントしていたので、220度に設定してみました。 ちなみにAnycubic i3 MEGA-Sは230度まで上げることができます。 -
ベッドの温度は0度に設定
購入したTPUフィラメントはベッド温度50〜80度推奨と書いてありますが、先人たちのノウハウを参考に0度設定してみました。 -
プリント速度は遅めにする
プリント速度の設定はいつもは60になっていますが、30まで落としてみました。
これによってプリント時間が長くなります。 -
フィラメントリールの回転をスムーズに保つ
TPUは伸びるので、フィラメントを送り出す際にリールが引っかかると素材が伸びてしまい、プリント失敗に繋がるとのこと。 これについては 気をつけて見ている! で対応しますw
トラブル発生!
一通りの設定が済んだところで、まずは失敗覚悟で一度プリントしてみることにします。
最初は順調にプリントしていたんですが、途中からフィラメントが出てこなくなってしまったのでプリントを中断します。
ノズルが詰まったのかと思い、ノズルのフィラメントを取り除いてみます。
試しにフィラメントを少し出してみましたが、やはり出てきません。
もう一度、ノズルのフィラメントを取り除いて、フィラメントを出してみます。
・・・・・出てきません。壊しちゃったかな、、、?
まぁ、ノズルの替えは付属品としてついてきたので問題ないのですが、もう少し調べるためにフィラメントを抜いてみることにします。
フィラメントを抜き出してみて、失敗の原因が判明しました!
原因は、前述の注意点4番にあった「フィラメントリールの回転をスムーズに保つ」を怠った結果、TPUが引っ張られてしまったことにより、フィラメントを送り出すギアのところでジグザグに折れ曲がり引っかかってしまい、フィラメントが送れなくなっていたんです!
途中で買い物に出てしまい、目を離したのがよくなかったですね、、、
今度はリールの送り出しを改善するように工夫してみます。
気を取り直して、今度は付きっきりで再度プリント開始です!
柔らかマスク完成
そしてチラチラみながら待つこと2時間やっとTPU素材のマスクが刷り上がりました!
積層ピッチは0.3mmのドラフト品質です。
ahwin.gadget 3DプリントマスクをTPUフィラメントでプリント。 TPU素材はものすごく柔らかい(ゴムみたいなモノ)ので、顔にフィットします。 @ahwin.gadget #3dプリント
View More on Instagramマスクの裏側に結構バリが出ちゃたので、ニッパーでキレイにします。素材が柔らかすぎるのでカッターやサンドペーパーはちょっと使えないですね。 温度設定や積層ピッチなどを調整すればもっとキレイにしががるのかもしれません。
今後も設定を調整しながら試行錯誤してみることにしますが、実用性には問題ありませんでした。
やはりPLA素材で作った硬いマスクよりも、顔にフィットして密閉性が上がりますね。
ただし、少しだけゴムっぽい匂いがします、、、